BL小説100本ノック | Chaos and Cuttlefish

Chaos and Cuttlefishというサイトのいちコンテンツです。
BL小説をひたすらレビューしています。気に入った作品だけ書くスタイルなので更新遅め。
比較的古い小説が多い。

タイトル
好きで子供なわけじゃない
作者
菱沢九月
イラスト
山本小鉄子
出版社
徳間書店 キャラ文庫
出版日
2010-01-31

可愛いお話を読みたい気分だった。
波があるんですよね。エロが読みたいときと、ほのぼのしたいときと。

ソニーの電子書籍は結構危険だ。
サイトはKindleより探しやすいうえに、ちょいちょいポイントプレゼントがあるので買ってしまう。
アプリとしては結構使いづらいんですがね。
それでセール品の中からほのぼのできそうなこれをチョイスしました。
可愛い子が主人公で年上に甘やかされる話が読みたかった。
初読みの作家さんです。
最近はあんまり新しい作家さんに冒険しないんだけど、これは良かったな。

無言電話の件は、最初に想像したとおりの人が犯人だったけど、ホントにそうなのかいまいち確信が持てなかったので最後までハラハラ。
主人公の広野は高校生とは思えないほどの、すれたところがない可愛いキャラクターでした。
そういうキャラクターって嘘っぽくなりがちなんだけど、どうしてこの性格なのかってのの理由づけがしっかりしているので違和感なく読めた。
あとお母さんが過保護すぎる理由とか、剣介が広野にベタ甘い全部ちゃんと理由が用意されているので、読んでいて感じる違和感がなかったのが良かった。


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タイトル
ラブバードを探して
作者
松前侑里
イラスト
亀井高秀
出版社
幻冬舎ルチル文庫
出版日
2006-09-20

私、この話が元々好きで。
昔読んだときも面白かった記憶があって、でも最近昔は好きだったのに今はそうでもないという場合が多い。悲しい。
でもこれは昔の印象通りとても面白かったですよ。

エロばかり読んでいるエロ魔人と化している私ですが、たまにはこういう物語で心洗われたい。
この話の良いところは、登場人物たちがみんないい人なところです。
いい人たちが、相手を傷つけないように必死に生きている。
喧嘩別れした彼氏にできた新しい恋人は主人公の親友で。
前の彼氏の前では素直になれない理由もきちんと納得ができるものだったのも好感度が高い理由。
前の彼氏を忘れられないんだけど、親友も傷つけたくないから、奪うようなことはしない。
新しくできた彼氏はそういう部分ひっくるめて愛してくれる。けど、前の彼氏とよりを戻せそうになったら、さっと身を引いてくれて。

劇的な展開があるお話じゃないけど、登場人物たちが常識人で人を思いやる心にあふれているので読んでいて優しい気持ちになる。
どうしても好き――と言って友達から彼氏を奪うような主人公だったら好きにはなれなかった。
友達も、彼氏のことを考えて最終的には身を引いてくれたんだろうけど、それも押しつけがましくない形で。
ゆっくり年月を経て元さやに戻るところが、傷つく人を最小限に抑えられていて、読んでいてストレスがないお話です。
物語に出てくるちょっとした小物やモチーフの使いかたもうまい。

しいていうなら主人公の身の回りはゲイであふれています。
が、私はBLにおいて元々ゲイの登場人物たちであるのなら、男同士であることの葛藤はいらないと思っています。みんな好きなように恋愛すべきであって、私は悩んでいる姿をことさら読みたいわけでもない。
ヘテロがはじめて同性に恋をするお話の場合、葛藤があるべきだと思いますが、既にセクシャリティとして受け入れているのなら必要ないと思っています。
それにしてもゲイ率高くね?という部分に関しては、ゲイコミュニティの中の恋愛模様と考えるとしっくりくるのですが、そこはまあBL風にアレンジされたお話だと解釈しています。
ゲイコミュニティの中なら親友の彼氏がたまたま自分の元彼だった、というのなら展開的にも非常にしっくりくる。狭いコミュニティ内で起こったお話なんだよ、きっと。

ラブバードを探して (幻冬舎ルチル文庫)
松前 侑里
幻冬舎コミックス
2006-09-15

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タイトル
甘淫 ~蜜雨に打たれて~
作者
西野花
イラスト
笠井あゆみ
出版社
角川ルビー文庫
出版日
2015-09-30

私のスマホには電子書籍リーダーが5つもダウンロードされています。
こんなにいらん。邪魔。
Kindleとレンタ、パピレス、DMM、そんで新たにソニーが仲間入り。
レンタ、パピレスはポイントとかスタンプがたまるので。
そんでDMMは今は新しく買わないけど、DMMモバイルを契約していた時期に、たまるポイントの使い道として。えっちな漫画はだいたいここで買っていた。
そんでソニー。旅行雑誌って紙書籍を買うと電子書籍も無料でDLできるんですよ。べんり。それがソニーのリーダーだった。まあソニーのリーダーは青空文庫もあるんで結構よい。でも動きがもっさりしているのをなんとかしろ。
やっぱ、アプリとして一番使いやすいのはKindleだと感じますわ……。

そんで新たに仲間入りしたソニー、初回90%オフクーポンがあったので思わず甘婬を買いました。ソニーだとなんと18禁指定です。
なんかいつもレビューしているのがえろえろばかりだな。
えろしか読んでないみたいですが、そういうわけでもない。ここのところ、普通の(普通の?)BL小説で外れを引いてばかりなので、面白かった小説はえろばかりになる。
エロ重視の小説とそうでない小説だと、目の付けどころが違う。エロ重視はエロが良ければ満足するけど、エロメインではない小説だと物語そのものの面白さを重視するので、そいうなるとジャッジがからくなる。

ルビーさんてほぼ読まないんですよね。まったく読まないわけじゃないし、老舗レーベルなだけあって面白い話も多いけど、さらっとしすぎているというか。あと本棚がどぎついピンクになる。このピンクは日に焼けたときにあまり綺麗じゃないのでどうにかならんかなーと思っています。
で、ルビーさん的にもエロが売れるというのは分かるんでしょうね。最近はレーベルカラーから外れたようなこういう作品も出してくるので、色々考えているんだろうなーと思いますわ。
とくに同じ角川系列だったビープリンスは死んだし。

安心のエロエロ西野印はルビーだろうと健在で、西野さんらしいエロを楽しく読みました。
笠井さんのイラストもエロ特化でいいですね。
久しぶりに一気読みしちゃったわよ。
表紙のイメージだと3P!!!て感じなんですが、読んでみると3P要素はわりと低い。3Pもしているんだけど、精神的な面ではあくまで義父×息子です。
叔父さんはお父さんにあくまで肉体的に利用されているだけのような。でも叔父さんもそれで満足しているので幸せな関係だと思います。
はじめのほうにショタ要素があるのが嬉しい。
すんなり結ばれたようにみせかけて、実はほんのり薄暗いふたりなので、このほんのりで詳しく書かないあたりがルビーっぽさかなー。
ラストも期待通り2輪挿し。昔は苦手だったはずの2輪挿しも、今ではないと物足りないくらい3Pでは必要不可欠な存在になってしまった。2輪挿し好きです。
面白かった。


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タイトル
玩具~JoyToy~
作者
水戸泉
イラスト
相葉キョウコ
出版社
白泉社 花丸文庫BLACK
出版日
2013-08-21

BL小説ってこれくらい自由であって欲しいなあと思います。こういう間口の広さがあってよい。

これも昔電子で買ったものの読み返しでした。
内容忘れてたなー。面白かった。
みんな病んでていわゆるハッピーエンドではなくて、読者としても絡め取られるような。やっぱblackは面白いものが多いと思います。
プラチナ文庫が消えてしまって、間口がひとつ狭まってしまったかなと思うと寂しく思います。
レーベルが消えるほどなら、どの出版社もそれだけ冒険を避けるようになるのかな、と思うので。
とんがった面白さを書かせて貰える作家が減るかなと。BL小説というジャンルは、尖った芸風でファンがついている作家以外はあまり冒険できないジャンルになってしまったかなと危惧したりしています。

玩具はいろんな人達が入り乱れたエロスの話で、それぞれの視点から描かれる物語はさながら群像劇というか。
私は隠語をいっぱい言うエロが好きなので、この話は黒丸いっぱいの伏せ字で良かった。
水戸さんのエロは間違いがない。
これくらいエロに特化してると安心して楽しめますね。

なんか久しぶりにBL小説を読んだ気がする。
確認したら1か月ぶりくらいでした。
なぜなら十二国記の新刊が発売されるので、十二国記の読み返しが忙しいからです。
なのでまあ、しばらくこんなペースかな。電子はお昼ご飯を食べながら読んでいます。行儀悪い。なんか読みながらご飯食べるのがくせなんだよね。朝ご飯も新聞読みながら食べるし。

相葉さんのイラストが綺麗です。


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タイトル
娼婦サギリ
作者
西野花
イラスト
タカツキノボル
出版社
大誠社 リリ文庫
出版日
2013-05-20

と、いつものごとく電子書籍で購入したのを読み返し。
挿絵はタカツキノボルさんなんだけど、これも中のイラストがないんだよなー。
タカツキさんというとビビットカラーなボブゲ民なんだけど、ビビットカラーは死亡宣言もしないまま息絶えましたね。
ドメインもいつの間にか売りに出されていて、ボブゲの縮小を感じてなかなかさみしい。
スプレーさんとこも公式サイトが2016年で止まってますやんけ。いちおう、スマホブラウザ版とか、最近でも動きは色々あるみたいだけど、サイト更新する人がいないんですかね。新しいゲームを作っているという話も聞こえてこないし。
今ほとんどプレイしてない人が言うなという話ですが。

タカツキさんの話からボブゲに話が逸れました。
「娼婦サギリ」。
やっぱり西野さんは分かりやすいエロと分かりやすい物語で読みやすい。
エロが主体なんだけど、このエピソードで恋に落ちて……というのがきちんと過不足なく入っているので、読んでいてストレスがないんですよ。
サギリが淫乱な娼婦あがりなのにも理由があって、トリスタンがサギリを攫った理由もきちんと明かされ、そんでもってトリスタンがサギリを追いかける理由もきちんとあって。
こんだけエロを描きながら、触手まで活躍させながら、物語として面白いので西野さんはやっぱり好きです。
こういうBLらしいBLって頭空っぽで楽しめるのでよい。
引っかかる部分があると頭空っぽになれないので、するする読めて疑問が浮かばないようになっている西野さんは上手いなあといつも思う。文章も読みやすいしエロもすごくエロいし。

最初の話にちょっとかぶりますが、このリリ文庫もどうやらお亡くなりになっているっぽいですね。
同じ時期に、乙女のほうのプリエール文庫も同じ時期から止まっているようです。
漫画のレーベルは動いてますが。
小説が売れない時代なんだなと考えさせられます。
歴史が長いかのプラチナ文庫も休刊すると発表がありました。
好きだったレーベルなだけに残念です。
私は文字によるBLやエロというのがすごく好きで、読むのも漫画より小説がメインなんですよ。(漫画はほとんど読まない)
ボブゲも、イラストはありますが物語を進めるのは文章です。
ボブゲに関してはPCを持たない世代が増えているというのも原因にあるでしょうが、文字によるBL表現が縮小してしまうのは寂しいことです。
出版社も守りの姿勢に入りつつ、新しい風を吹かせようとエブリスタとコラボしてみたりと、少しは取り組みをしていたようですが、結果として、ひとつのレーベルが終わってしまう。
そんな私も今やBL小説の新刊はほとんど買っていませんでした。
失敗したくない、というのが読者、出版社のどちらにも共通した気持ちだったように思います。
私の場合も、何作か冒険してみて失敗続きだったときから、ベテラン作家ばかり買うようになっていましたし。
あとここ最近ずっと調子が悪くてなかなか新しい話を読めずにいました。昔買ったものを読み返すことが多く、また、新しい作品といっても、大好きな作家である剛先生は亡くなってしまったので、中古で追いかける日々でした。
単純に読者が減ったからレーベルがなくなってしまう。その原因のひとつに自分がいるように感じてなりません。好きなジャンルを支える方法は、買い支えることだよな、と。とはいってもこれからは金銭的余裕がなくなる予定なので、あまり支えられそうにありません。
と、サギリの話からはかなり外れたところで締めたいと思います。

娼婦サギリ (リリ文庫)
西野 花
大誠社
2013-05-20

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